中央銀行の役割は?

投稿者: | 2020-04-24

2008年のリーマンショック、そして2020年のコロナショック。政府、中央銀行が大胆な政策を行い、なんとか金融システムを安定さて、企業が倒産しないように様々な支援に打って出ました。

EUでは”コロナ債”の発行が検討されていますし、そもそも日本は大きな財政赤字を抱えており、中央銀行がどんどんお金を刷って大丈夫なの?という疑問を持った人も多いと思います。

そんな疑問の解決となりそうな記述がCapital in the Twenty-First Century(21世紀の資本)にありましたので紹介します。


中央銀行は富そのものを創り出さない、富を再分配する。もっと厳密には、FRBやECBが10億ドルや10億ユーロを追加で作り出すとき、米欧の資本が増えるわけではない。中央銀行が行うオペレーションは常に融資だ。という記述があります。

the operation in which central banks engage are always loans


Capital in the Twenty-First Century


資産と負債を作りだすことになり、その瞬間に両社は完全に相殺される。

FRBがリーマン・ブラザーズなどに融資をすると、その会社が負債を抱えることになるため、FRBとリーマン・ブラザーズの純資産は変わらないし、もっと言うと、米国全体や地球全体の純資産も変わらないとあります。

The net wealth of the Fed and Lehman Brothers does not change at all.

Capital in the Twenty-First Century

FED : FRB(Federal Reserve Board のことです)

実際、中央銀行が一筆書いただけで国や世界の資本を増やせるとしたら驚きだ。とあります。

Indeed, it would be astonishing if central banks could simply by the stroke of a pen increase the capital of their nation or the world.

Capital in the Twenty-First Century

by the stroke of a penを最後に回すと読みやすいです。

では、プラマイゼロで、どのような役割を担うのでしょうか?それについても記述があります。

次に何が起こるかは、この金融政策が実体経済にどう影響するかで決まる。

What happen next depends on how this monetary policy influences the real economy.

Capital in the Twenty-First Century

What happen next が主語です。次に起こること
depend(s) on ~次第である

ここからが興味深いです!

もし中央銀行からのおかげで、その借り手が苦境を脱して最終的な崩壊を避けられ、状況が安定して融資が返済されることでFRBからの融資が国富を増やしたと言える。

If the loan initiated by the central bank enables the recipient to escape from a bad pass and avoid a final collapse, then, when the situation has been stabilized and the loan repaid, it makes sense to think that the Fed increase national wealth.

Capital in the Twenty-First Century

enable A to ~ Aが~するのを可能とする
make sense : 意味をなす

融資先が危機を脱するだけではなく、その後安定し、注入された資金を返済して初めて国富が増えたと解釈できるわけですね。

では、その逆で倒産を先延ばしにしただけであれば、結果として国富を減らすことになるということも書いてあります。

そしてこのパラグラフは以下のように締めくくられています。最後は英語を先に紹介します。訳に挑戦してみてください!

What is certain is that when central banks increase the money supply by lending to a financial or nonfinancial corporation or a government, there is no immediate impact on national capital.

Capital in the Twenty-First Century

以下のように訳すことができます。
確実なのは、中央銀行が金融機関や非金融企業、政府に融資してお金の供給(マネーサプライ)を増やすとき、国民資本には即座の影響はないということだ。

コロナショックでは多くの企業や政府が実質融資を受けることとなっています。その時点では私たちの資本には影響はないようですが、この政策がうまくいき、返済できるかどうかが重要であり、その結果は随分先にならないと分かりません。国富、国民資本が増える結果となりますように。

Capital in the Twenty-First Century

21世紀の資本

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