市場のクジラ GPIFとは

投稿者: | 2020-05-28

市場で大きな存在感を示しているため、クジラと言われるGPIF。正式名称は「年金積立金管理運用独立行政法人」です。世界で最も大きな年金ファンドと言われています。

よく、運用で損失が出た際など批判されることもあり、一部誤解されていることもあります。

以下で誤解を解消したいと思います。

G:Government(政府)
P:Pension   (年金)
I :Investment  (投資)
F: Fund    (基金)

GPIFは年金のために運用するファンドのことです。政府系機関(独立行政法人)が運用しています。

2019年末で約169兆円を運用しています。そのうち日本株は約25%を占め、約42兆円です。

新型コロナウイルス感染拡大でETF買い増しを行った日銀が、2020年3月末時点で日本株を約31兆円保有しており、年内にもGPIFを逆転するのでは?と言われていますが、現時点でGPIFは国内最大の大株主と言えます。

国内株:国内債券:外国株:外国債券=25%:25%:25%:25%となるような運用方針です。

四半期に一度、運用状況を発表しているため、運用損失が発生した際は、TV等で大きく取り上げられ「私達の年金は大丈夫か?」、「リスクを取り過ぎ。もっと安全な運用をすべき」というコメントなどを良く聞くことがあります。

ただし、GPIFは「積立金を少しずつ取り崩し、最終的に概ね100年後に年金給付の1年分程度の積立金が残るよう、積立金を活用していく財政計画」を立て運用しているのです。

簡単に言うと、少子高齢化が進み、100年後に年金を受給する人ばかりで、仮に保険料を払う人が1人もいなくても、この積立金から1年間は年金を給付できますよ。ということです。

100年先を見据えた長期投資なのです。

実際に現在の年金給付(年間56兆円程度)の9割は現役世代の保険料と国庫負担金が担っており、GPIFからの取崩しは1割程度で、しかも2001年からの運用益は以下のようになっています。

GPIFホームページより

年率3%以上の収益をあげており、その結果、運用益だけで75兆円もあります。

長引く超低金利下、リスクを取らず元本保証で安全運用をしていた場合、この75兆円はほぼ無かったことになります。

現在の残高が169兆円であるため、運用していなければ残高は100兆に届いていなかったでしょう。

運用益だけで十分現在の1年間の年金給付額(約56兆円)を賄える状況となっているのです。

長期で運用しているものを短期の成果で分析するというのは、少し違うと個人的には思っていますし、私達の資産運用にも当てはまる話だと思います。

今後、少しずつ現役世代の保険料が減り、年金給付額を担う割合が小さくなってきます。その差分を埋めてくれるのがGPIFです。

まさに私達が仕事ができなくなる老後のためにお金を貯めているのと同じような位置付けなのです。

相場は短期的に悪い時もあります。私はGPIFと全く何の関係もありませんが(笑)、ぜひこういうことを踏まえてニュースなどを見ると、少し見方が変わると思います!


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市場のクジラ GPIFとは」への1件のフィードバック

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