行動経済学上の現状維持バイアスが家計見直しの足かせに!?打開策は??
現状を変えることに対してかかるバイアスのことを行動経済学では「現状維持バイアス」といいます。
例えば携帯の料金プランの見直しをすることでメリットを得られる場合もありますが、携帯ショップに行こうと思いながら気付けば時間だけが経過しているという人も多いのではないでしょうか。この場合、「料金プランが安くなる」というメリットには慎重な見方となり、「やや高い料金を払っている」というデメリットについては軽視しているからです。
言い換えれば、現状維持の状態を高く評価しているのです。何らかの意思決定を行う際にできるだけ後悔しなくていいような保守的な選択をすることにもつながります。
料金プランの見直しを行うことで、お店が混んでいたとか、他の提案を受けてむしろ高くなったとか、何らかの後悔をする恐れがありますが、現状維持にはそれがありません。こういった「現状維持バイアス」が私たちの消費行動に影響していることを知っておいてください。
現状維持バイアスは英語で Status Quo Biasといいます。以下英文にもありますように、最適ではない(Sub-optimal)判断をすることにもなりかねないので、「めんどくさい」と言わず、現状よりも良い選択肢があれば、積極的に検討してください!
冷静にゆっくり考えること、第3者から意見を聞くことなどが現状維持バイアスを打開する方法だと言われていますよ。
Status Quo bias is an emotional preference for the current situation. In economics, status quo bias can cause individuals to make seemingly non-rational decisions to stay with a sub-optimal situation.
ECONOMICS HELP
現状維持バイアスは感情的に現在の状況を好むことです。経済学では現状維持バイアスは人々に最適ではない状況に留まる非合理的と思われる意思決定をする要因となります。
<行動ファイナンスおすすめの書籍>
ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)